2005年9月10日
L大塚、長南
|
越後の水無川と言えば豪雪に磨かれたスラブに豪快な大滝、悪い草付きや豊富な雪渓など、困難な沢のイメージが先行して、当会では今まであまり食指が動かなかった水系だが、個人的には前々から非常に惹かれていた山域だ。前回デトノオオナデ沢に登り鉱山道尾根から水系全域をほぼ見渡す事ができ、小さな流域にギュッと凝縮された数多くの遡行価値の高い沢を眺め「水無川へ」の想いはさらに強まった。水無川の格沢は多くの遡行記録が出ており今更目新しさは無い山域ではあるが、会としては殆ど記録を持っていないので、まず手始めは小さな支流からと思い今回は滝沢左俣を選んだ。
(晴れのち雷雨)
下山の途中で強い雷雨に打たれ悲惨なずぶ濡れ状態を嘆いていると、雨が上がり見晴らしの良い場所で雲が切れた。そこで目にした水無川の大増水ショーはかなりの見物であった。磨かれたスラブはそのまま流水溝となり、地形図上に丁寧に水線を入れたように一本の白い飛沫の連なりが上から下まで綺麗に繋がって見えた。僅か30分の雷雨で豹変する水無川の恐ろしさに驚愕したが、この流域は雷雨対策が必須である事をこの目で見る事が出来たのは良い収穫であった。
今回の山行は登攀の困難性を予想し、大量の登攀具を持ち込んだが結果としてはザイルさえ一度も使わなかった。滝の登攀と高巻きは時間的に早い方を選択したので、プロテクションを取りながら登らなければならないような滝は殆ど高巻いた。高巻きが困難であればもっと直登を試みたであろうが、高巻きが容易ならばこれが自然な遡行ではないだろうか。稜線から俯瞰した様子からすると滝沢は水無川の他の沢と比べてスラブの発達が少ないようだ。草付斜面もせいぜい10m程度で、樹林が沢床近くまで降りてきているので比較的高巻きが容易なのだろう。(容易と言っても的確なルートファインディングが必要です)(記:大塚)
|
並び滝
二つ目の連瀑帯
|
<コースタイム>
十二平手前(6:15)〜デトノアイソメ(7:10〜7:40)〜滝沢出合(8:00)〜並ビ滝(9:25〜9:45)〜上部連瀑(11:45〜12:30)〜稜線(14:30〜15:00)〜十二平手前(16:40)