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焼石・南本内川

2000年9月15日(金)〜17日(日)
L長南・松之舎・松浦


南本内川は『黄金流砂』(中津文彦)という第28回江戸川乱歩賞を受賞した小説の舞台になっている。

この小説は、源義経の北行伝説や奥州政権を支えた黄金の話を絡め、盛岡を舞台に和賀、胆沢など親しみのある地名がよくでてくる。南本内川は最後の舞台、黄金が眠っていた場所として登場する。
こう書くと、なんだか山師的にこの山行を組んだように思われるかもしれないが、実はこの小説を読んだのはもう20年近く前のことであって、当時金沢に住んでいた私にとって和賀や胆沢など全く馴染みのある地名ではなかった。
単に、昨年行った尿前川本沢がいい沢だったので、あと何本か焼石の沢に入ってみようと組んだもの。『黄金流砂』は帰ってきてから読みなおしてみたけど、知っていいる地名などが出てきてはじめて読んだ小説のようにもう一度楽しめた。

アプローチはJR北上線「ゆだ錦秋湖」駅もしくは秋田自動車道湯田ICから車で1時間弱。
タクシーで6000円弱。タクシーは「ほっとゆだ」駅から。ゆだ錦秋湖SAには温泉がある。
あと、ゆだ錦秋湖駅にも温泉があるし(200円)「穴ゆっこ」とか「砂ゆっこ」とか温泉がたくさんある。「ゆっこ」とは温泉のこと。したがって「穴ゆっこ」は洞窟風呂、「砂ゆっこ」は砂風呂。なかなかいいところだ。

■9/15晴れ
夜行バスが渋滞で2時間遅れ、横手からの電車も2時間近く待つことに。今回は北上行きのバスが取れなかったので横手行きのバスにしたが、北上からのほうが若干入りやすい。
入渓は林道終点の登山口からさらに林道跡を進み、広場から手取沢出合あたりに向け下降した。水は少し濁っている。

ところどころへつりながら小規模なゴルジュを進む。しだいに両岸高くなり、新倉沢が10m滝で出合うとゴルジュの幅は4-5mになり瀞となって右に屈曲している。両岸の高さは20-30mはあるだろうか。下からでは定かではないが、これだけの垂壁でこの幅だと圧迫感はなかなかなものだ。地形図上はその屈曲部の先に滝マーク。右岸をバンドにあがり様子を見に行くが屈曲した先にも瀞が続いていて先が見えない。

ここは素直に新倉沢の手前まで戻り新倉沢を越して滝マークの上まで高巻く。30分弱で存外簡単に巻き終わり最後は懸垂で沢に戻る。滝を見に戻るが手前に巨岩で塞がれた箇所がありハングっていて降りれない。そこから見る限り高さはさほどなさそうだが(せいぜい10m)ハングっていそうだ。
おそらく林道跡を最後まで行き下降すればこのあたりに降りれるのだろうが、ここから先は何も悪場はなくそれでは味気なさすぎるだろう。

大滝沢が左岸から20mの滝で出合う。このあたりから沢は一気に平らになりブナ林の中を緩やかに流れていく。高速バスの渋滞のおかげで計4時間もロスしてしまったので今日はここでテントを張る。風が強く晴れてはいるが時折雨が降ってくる。

■9/16曇りのち雨
今日は源頭の大お花畑を目指す。途中、地形図上の岩マークは単なるゴーロで雨の中うざったい。
岩マークが終わる辺りのガレ場が水の濁りの源。そこを過ぎると水も澄みはじめ沢も変化が出てきて連瀑帯にナメと快適になる。 最後に高度を上げると沢は蛇行をはじめ、お花畑が始まる。

しかしあいにくの雨でガス。晴れていれば別天地のようなところだろう。本流を詰めるのをやめ、東焼石岳の西の鞍部にまっすぐ向かう。沢は時にヤブっぽくなるが最後は池塘とお花畑の中を延々と歩く。晴れてなくて本当に残念だ。

最後の斜面もヤブは無くあっさりとこれまた草原状の縦走路にでる。稜線上はものすごい風で横殴りの雨。金明水の非難小屋まで急ぐ。登山道はぬかるんでて沢靴でよく滑る。

■9/17雨
沢を下降するのをやめ、登山道を夏油温泉までくだる。今日も風が強く横殴りの雨の中ぬかるんだ道を滑りながら下る。

夏油温泉のバス停前の温泉(ここは夏油温泉には珍しく混浴ではない)に入り、稲庭うどんとビールで乾杯してから北上行きのバスに乗り込んだ。(記:長南)

遡行図

小規模なゴルジュをいく

巻き降りてから狭いゴルジュを振り返る

源頭へは小滝が連続する

最後は広大な草原と湿原
ガスってるのが残念だ

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<<コースタイム>>
9/15 林道終点12:30-14:00新倉沢出合-15:00ゴルジュ上-15:30大滝沢-16:00テン場
9/16 9:00-9:50二俣-11:30奥の二俣-14:00お花畑-15:30稜線-16:00金明水非難小屋
9/17 9:30-13:50夏油温泉