1999年3月6日(土)〜7日(日)
L戸ヶ崎・長南・小坂
先月、天候がよくなかったので戸ヶ崎さんと中止にした山行が復活。今回は小坂さんも加わって3人となった。
ルートは『たかつえスキー場〜台鞍山スキー場』とスキー場をハシゴするような命名ではあるが、このふたつのスキー場の間の稜線をつなごうというもの。
この辺りは、北に駒止湿原や博士山、東は男鹿から那須、南に荒海山から尾瀬への稜線、西は会津駒〜会津朝日に囲まれた地域で、まことにリーダー好みの山域である。標高こそ1300〜1400mとあまり高くはないが、稜線には藪も少なく(これはリーダー好みではない)すっきりとしたブナの多い所で、途中に黒岩湿原という小さな湿原まであって、山スキーには絶好の、沢で例えると湯檜曽の東黒沢のようなところだった。そういえば、温泉がないのも似ていた。
3月6日(土)快晴
朝が早かったので、半分寝たまま会津高原から、たかつえスキー場へのバスにスキー客に混じり乗り込む。あまり混んではいない。
ゲレンデを第1リフト、第2リフト、第5リフトと乗り継ぎ、地形図には載っていない第6リフトに乗ると一気に稜線に出られるのだが、第6リフトは動いていなかった。第5リフトの上でシールを貼り、ゲレンデを1つ登り鞍部めざしてトラバースすることにする。
トラバースは見た目ほど急な斜面ではなく、ブナの合間を汗をかきながら行く。空は青くゲレンデから離れるにつれ気分が和んでくる。鞍部に出る頃にはスキー場の音楽も聞こえなくなり、青と白の静寂の世界に徐々に浸って行く。
大平山は登につれ木が疎らになり、北北東に伸びる尾根を惜しみながらブナの樹間をシールをつけたまま滑り下りる。
滑り降りた鞍部は緩やかな沢の源頭で、柔らかな雪のうねりのブナの森。小坂さんのシールはウン年振りのふさふさのシールでおまけにワックスも塗っていないようなので、滑りが悪いらしく荷物で後ろに、滑らずつんのめり前に、と苦労しているようだ。リーダーはルンルン気分でテレマークターンをきめている。
いくつかそんな気持ちのいいアップダウンを繰り返し、ブナの源頭に心を残しながら保城峠に行きつく。
3月7日(日)曇りのち雪
朝、起きた者を待っていたのは昨夜のキムチ鍋の残りで作ったてんこもり雑炊。朝から腹満杯に詰め込み、黒岩山への登りに備える。
天候は曇り。黒岩山の上部はなだらかな山容で地形が複雑に入り組んでいる。ガスで視界が効かず、コンパスと地形図を頼りに進んで行く。稜線は西から回りこみ1403mのピークを越えて黒岩湿原へと続いているが、地形図を見る限り一度沢に滑り降りて沢沿いに行くのが楽しそうだということで意見は一致する。
視界のないブナの源頭を静かに滑り降りて行く。傾斜はほとんどなくスキーはゆっくりと進む。ふんわりと宙に浮いているような感覚。
あまり滑り下り過ぎるとルートを誤るので、左岸を1403mのピークを目差してトラバースする。戻った稜線は広く、支尾根に入り込まないようにコンパスで方角を確認しながら行く。黒岩湿原は地形図の大きさからそう大きくはないと思っていたが、雪があってこうまわりの木も疎らだとはっきり区別がつかない。たぶんここがそうなのだろうと、風をよけ木のそばに腰を降ろすとその辺りが湿原らしく見えてくるから不思議なものだ。
しばらく休憩して、これまた解りにくい稜線上をコンパス頼りに進んで行く。一度鞍部に滑り下り、登り返すとそこはもう台鞍スキー場の上部へと続く比較的平らな山頂であった。
再び、スキー場の喧騒が大きくなってきたら、スキー場の最上部の壁の上にいた。地形図では岩壁マークになっているが樹木もあり、途中までスキーを履いたまま斜滑降とキックターンでこなしていたが、ゲレンデに雪を落とし始めたので、無用ないさかいは起こさずにいこうというリーダーの配慮で担いでゲレンデに降りたった。(記:長南)
≪コースタイム≫
3/6 浅草=会津高原=たかつえスキー場=12:00第5リフト上-12:45鞍部13:00-14:00大平山-15:30保城峠
3/7 保城峠8:45-10:00黒岩湿原-12:10台鞍山スキー場上-13:30台鞍山スキー場入口=会津田島=浅草
<交通費>
浅草〜会津高原 2540-
会津高原〜たかつえスキー場 820-
台鞍山スキー場入口〜会津田島 650-
会津田島〜浅草 3140-
感想
山中一泊の山スキーツアーに参加できて大満足です。荷物を背負って、シールもつけ
たままで、ついて行くのもやっとでしたが、とてもいいコースでした。
ブナ林を歩く快感。沢の源頭、雪景色。幽玄の黒岩湿原。足元おぼつかないながら気
持ちは自由で楽しい山スキーにはまりそうです。
沢登りに通じるこの楽しさ--------道のないところをゆく自由さ--------それだけに
ルートファインディングのむずかしさを感じました。(記:小坂)