1997年6月21日(土)〜23日(月)
L宗像・戸島・満田・中野
6月20日(金)東京から秋田まで
東所沢21時集合だったが、あたりまえのように戸島氏遅刻。どたばたしながら秋田へ向かう。台風を追いかけるかたちになっているため当初の計画では増水が心配だったこともあり、宗像さんの提案で虎毛の山頂から沢を下降して赤湯又沢右俣に向かうことになった。何が何でも赤湯又沢の温泉にいきたいらしい。
6月21日(土)雨のちくもり 〜虎毛山登山と周辺湿原散策〜
雨は降っているが、虎毛にのぼりたいと話していた満田さんは元気だ。皆引っ張られるように準備に入る。雨はそれほどでもなく、ひさしぶりの尾根歩きを楽しむ。のんびりと歩いているといつのまにか山頂となり、そのそばにある避難小屋に入る。結構きれいな小屋で二階の一部を領土にする。山頂にいくと、『大倉山・三倉山・虎毛山』と書かれた紙があり、これらの山は我々が最近歩いている山でありなんなんだこれはと少し不気味になる。
あいにくの天気だが湿原散策を楽しみ、あとは小屋でのんびりと過ごす。たまには小屋もいい。それにしても、散策という言葉の響きはなんともいえず心地よい。
6月22日(日)くもり 〜虎毛沢左俣下降〜赤湯又沢の露天風呂〜
朝も散策にでかけたので、予定より少し遅れてスタート。左俣の源頭あたりから沢へ入る。やぶも薄く快適に下れるが小滝やナメで数か所ザイルを出して下る。結構下降に使われているらしく、支点の欲しい場所には残置のシュリンゲがセットしてあり助かった。ナメが多いすっきりした沢で登ってみても楽しいと思う。3時間ほどで本流に下り立つ。水量比はほぼ1対1だろうか。ここからは河原が続くが、途中には美しいナメや釜も多く退屈はしない。理由はよくわからないが、この沢の水は冷たくないので泳ぐのも楽しかった。 退屈ではないと言いつつ、やはり長い長い河原歩き3時間ちょっとで赤湯又沢の出合につく。時間が少し押していたが、今日の温泉はマストらしい。とにかく前進する。平凡な沢筋を少し歩くと、前方から白煙があがっている。どうやら温泉らしい。ここに荷物をおいていろいろ探しているともう少し上流にきれいに整地された場所と、きれいな温泉があってそこを今宵の宿とした。
温泉は少しぬるめで湯もきれい。まわりはしっかりした岩で囲まれていて中には余裕で4〜5人はいれる。中で酒をのむのに最適な環境であったが、これは誰が作ったのだろうか。何時間入っていたのかよくわからないがこんなに長時間風呂に入っていたのは、生まれてはじめてだ。なにはともあれ楽しい夜だった。
6月23日(月)晴れ 〜赤湯又沢右俣左沢〜高松岳〜湯の又温泉〜
朝一番に起きたのは宗像さんだった。朝からせわしなく働かれていたのは帰りの長さ故だろうか。私はみんなの準備が整うまで、露天風呂で朝風呂を楽しんでいた。ここから上流は、左俣に入り稜線の最も低そうな場所を目指す。途中ある滝はほとんど登れ、巻も容易で楽しい。
二俣の次に右から入る沢は妙に暖かい。この上にも温泉があるのだろう。いつか遊びにきたいところだ。この暖かい枝沢をみて次の二俣で左に入る。最初はやぶっぽいがすぐに小滝が続くようになる。最後はナメ床になり、適当にルートを選んでいくと、最後小さなスラブ状を越えてやぶこぎもなく高松岳の稜線にでる。高松岳まではちょっと汗をかかされるが、山頂は展望もよく気持がよいところだった。
帰路は湯の又温泉にとったが、ここでちょっとしたトラブルがあった。先行した宗像さんは林道の終点に自分のザックをおいて車をとってくるまでここで待つようメモを残したらしいが、我々は途中から沢に下りて下降したため、林道の終点をバイパスしてしまった。温泉の入口に宗像さんの荷物がなかったため不思議には思ったが、それ以上のことはわからず、なんとなくビールをのんで温泉に入ってしまった。風呂からでて、温泉の入口でうだうだしていても宗像さんが来ないのでおかしいと思って探しにでたら、上から下って来た宗像さんと会うことができた。我々が、林道の終点で待ってない為おかしいと思い登山道を登りかえして探しに行って、それでも見つからないので電話連絡しようとしていたらしい。そんな宗像さんとは対称的に、私はぼ〜としながらタオルをぶら下げて、旅館のサンダルばきでそのうえ(着替えが車に入っていたため)パンツ1枚でうろうろしていたためいきなり宗像さんに怒鳴られてしまったが何が何だかわからずにうろたえてしまった。 いろいろ反省点はあるのだろうが、沢のぼりという危険な遊びをしているという緊張感が少し足りなかったような気がするが、すぐに笑い話になるだろう。それにしても楽しかった。会社を休んで行ってよかったと思うが会社へのつけはたまりっぱなしである。いったいいつ返すつもりなのだろうか。(記:中野)
《コースタイム》
6月22日:虎毛山(07:50)〜虎毛沢右俣出合(10:53/11:10)〜赤湯又沢出合(14:39/14:58)〜温泉(16:30)
6月23日:温泉(7:25)〜二俣(7:53)〜稜線(10:20/10:34)〜高松岳(11:04/11:17)
☆ 虎毛の感想
虎毛の山頂付近は実に綺麗でした。あと一週間早ければ、チングルマのお花畑が満喫できたことでしょう。今年は花暦が一週間ほど早いようです。少雪の影響でしょう。虎毛沢はところどころ、沢床が黄色い地に黒い縞があり、ひょっとして名前の由来はこれか、と思わせるような模様がありました。ナメがたいそう綺麗な場所もありました。
でも、なんといってもよかったのが温泉です。あれはよかった。すっかり長湯してしまいました。今回は、西さんがこの間の学習会で言っていた「歩きの大切さ」を実感した山行でもありました。1日目の最後の方、川原歩きでしたが、私は続けざまにすべったり転んだりで、皆さんに荷物を持ってもらうはめになってしまいました。もともと川原歩きは大の苦手で、一年前も同じように皆さんの足を引っ張ってしまった事があって、「全然進歩していないなあ」と落ち込んでしまいました。
また高松岳からの下山は、自分でいうのもなにですが、ひどいものでした。よく、下りの上手い下手は経験だとかいいますが、私は結構尾根歩きは年季が入っているつもりなのによくもまああれだけ下手っぴだなあ、と自分でも呆れ果ててしまうほどでした。戸島さんと中野さんが、私が何回ころぶか賭けていました。(ひどいっ。)時間がおしているため、しびれを切らした宗像さんが、先に飛ぶように下りていってしまいましたが、後から考えるとそれがその後の行き違いの原因になってしまったのでしょう。どうも皆さん、すみませんでした。
高松岳の稜線直下の急斜面には、黄色い綺麗な花がたくさん咲いていました。鮮やかな黄色で5枚の花びらの中心に近い部分に緋色の筋がちょこっと入っていて、それがまた鮮やかでした。沢のつめにこんな花が咲いていると、心楽しいものです。また機会があったら是非、東北の沢に行ってみたいものです。(記:満田)